週刊外資系新聞

営業マネージャーのための予算必達術

メルマガ 2010年1月2日号

第1章 上司が欧米人

セールス・スタイルが違う の巻き(2)

メルマガ第一号では、欧米人(欧米型)上司は結果を早く出そうと、
モノゴトの運び方が短兵急である、と書きました。

では、欧米人上司はどうしてモノゴトを短兵急に運びたがるのか?

去年参加したセミナーでこんな事がありました。

それはヘッドハントの会社が主催したセミナーで、
タイトルも「行動経済学に基づいた営業マネジメント」。
参加費は1万円。土曜日の午前10時からスタート。
参加者はセルフ・モチベーションの高い、自己研鑽に熱意を持った人たちばかりです。
(そりぁ、そうでしょ。費用だって、ヘッドハンターの会社が主催しているイベントだから、
会社に請求するわけにはいかないもんね)。

セミナーの眼目は、
〜〜〜営業をかけるのに、お客の性格を知らなければダメでしょ。
それならば、まずは、自分の性格を知ろう。
性格には4つの類型がありますよ〜〜〜
というものでした。
正確には性格でなくて(あ、駄洒落になっちゃった)行動パターンです。

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行動パターンには4類型
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行動パターンには大きく4つある。それぞれの頭文字をとるとDISCとなります。

まず縦軸に「行動的」か「待機的」かを持ってくる。
能動的に動いて環境を変えていくタイプが「行動的」。
環境の変化に合わせてやりくりしていくのが「待機的」。
行動パターンなので「こうあるべき」という人生哲学ではなく、
「仕事の時はオレってそうしているよな」というノリで選びます。

横軸には「結果重視か」「人間重視か」を置きます。
「少しくらい人間関係が悪くなったって自分の意思を通したい」という人は「結果重視」。
「自分の意思の実現を少々先送りしても人間関係の維持が大事だ」と思う人は「人間重視」。

この2行 X 2列の4象限に落とし込むと自分の行動パターンが出てくる。
行動的で結果重視ならDominance=支配力重視型。
行動的で人間重視ならInfluence=影響力重視型。
待機的で結果重視ならConscientiousness=誠実さ重視型。
待機的で人間重視ならSteadiness=安定重視型。
と、いう具合。

あなたは何型です?
簡単なテストで10問。
ちゃんとしたのだと120の設問に答えると分かる、という仕組みです。

4つの行動パターンについて簡単に説明します。

●D=Dominance (支配力重視型)。この型の人は・・・、
問題解決に心血を注ぎ、急いで結果を求める。
常に現状に疑問を抱いている。
ストレートな返答を好み、意味のある行動と自立を尊重する。
口癖は「新しいチャレンジで自分を試してみたいんだ」。

●I=Influence  (影響力重視型)。この型の人は・・・、
他者に影響を与え、説得することに熱心。
オープンな性格で、気持ちや考えを言葉にして表す。
一人で仕事をするより人と接しているのが好き。
口癖は「管理されるのはイヤだ。自由にやらせてもらいたい」。

●C=Conscientiousness (誠実さ重視型)。この型の人は・・・、
自分で掲げた高い目標に向かって努力する。
メリット・デメリットを慎重に判断し、駆引きに長けている。
シロクロはっきりとした状況を好む。
口癖は「気持ちより事実が大事」。

●S=Steadiness (安定重視型)。この型の人は・・・、
安定して調和のとれた環境を作り出そうとする。
辛抱強く、よき聞き手である。
グループを率いるより、グループのメンバーでいる方が好き。
口癖は「人から頼りにされるのは私の喜びだ」。

まずは自分が取りがちな行動パターンを把握して、
営業の仕方を変えよう。
そして、お客の行動パターンを知って、その人の好む、
ツボを押さえた営業アプローチをしましょ。
ここまでがレクチャーの内容でした。

*** CM *********************************************************
ここでCM。
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欧米人上司に多いD型
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講師のレクチャーの後で、参加者をDISCの4つのグループに分け、
ワークショップをすることになったのですが、そこでモメました。

「テストではSと出たが、オレはDのはずだ」
という異議申立てが続出したのです。
不思議なことに、「オレはIのはず」、「Cのはず」、「Sのはず」という
異議申立てはないのです。
みんな「オレはDに決まっている」というものばかり。
それもアメリカ人を中心にして、欧米人ばかりが申し立てるのです。

「これは行動のパターンであって、固定的な性格ではない。
テストの結果はどうあれ、意識すれば変えていけますよ」と、
上手く講師はかわしていました。

その場に居合わせた私の感想は、
「D型=支配力重視型でないと、そんなにイヤなの?」でした。
(ちなみに私はIと出ました)。

同時に「うーむ、このコダワリようには、無意識に価値観が反映されているな」と思いました。

D型の説明をもう一度見てみてみましょう。
現状に甘んじず、逆境をものともせず、自分の力で状況を変えていく。
危機が迫ろうと、英雄的な行動力と統率力でそれを乗り越える。

これって、アメリカ映画のヒーローの行動パターンだと思いませんか?

子供のときからの教育や、映画やドラマで無意識に注入される社会規範から、
こうしたヒーローこそがリーダーなのだ、という考えが染み込んでいるのではないか?
結果重視で最短距離を取る。少々乱暴でもかまわない。
これこそが優秀なリーダーであることの証(あかし)なのだから・・・。

そうか、D型リーダーの行動パターンが無意識のうちにお手本になってるんだ。
わたしはそう思って、ひとり「膝ポン」したのでした。

D型リーダー像を刷り込まれた人間から見れば、
日本の、人間関係を重視する合意の形成型の商談は
単に「まだるっころしい」ものと映っても仕方がないな、と。

次回はそんなD型上司をさらに加速させる構造的な要因をご紹介します。

ここまでお読みいただきありがとうございます。
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